好きの在り方、成り方

 

私の母親は昔、ジャニーズのある人が好きだった。

敢えて名前は挙げないが、彼がいたことで母親はそのグループのCDやDVDを購入し嗜むようになった。

 

私自身、クラスの女子たちとの会話で「修二と彰どっち派?」とか「昨日のドラマ観た?」などと盛り上がるような学生時代真っ最中だったので、母親が購入した雑誌を時折読むこともあった。懐かしい。

 

上述のように母親がジャニーズを好きだったので私も比較的ナチュラルに、躊躇なくその世界を観ること出来た。

 

しかしそれなりに「この人かっこいいな」と思うことはあっても、基本的にアイドルというものに興味がなかった私は誰か特定の人物を好きになることはなかった。

 

そんな私にも雑誌を開いた時には決まって読むグループがあった。

 

ひとつは、当時6人現在4人で活動しているグループ。ちなみに過去は9人。これは完全に母親の影響であるため詳細は省く。

 

そしてもうひとつは、Ya-Ya-yahである。

色々なグループがいる中で、自分とそんなに年齢が遠くないこの4人の存在は目を惹くものがあった。

 

そうか、あのアニメの歌を歌っているのは彼らなのか。そんな具合で彼らを知った。当時アニメを観ていた側からすると、主題歌と声と映像がマッチしていたあの感覚は子どもながらとても惹かれていた。

  

私は、ジャニーズで誰が先輩で誰が後輩だとか、デビューしたとかJr.だとかそんなことはあまり知らなかった。

 

興味を持ち、彼らがJr.であることを知った後、ジャニーズには色々仕組みがあるとわかるのだ。なるほど、いざこざも多そうだな、と。

 

「そのうちデビューするんじゃない?でも若いからまだかな。」

彼らのインタビューを読む私に、母親がそう呟いたことは何年経っても忘れられない。

 

そう、彼らが雑誌の中で肩を組んで並ぶことがなくなったのは突然だった。

 

10人で新しいグループ。

 

どういうことなのだろう。Ya-Ya-yahはお終いなのか。

悲しいとか寂しいとかそういった感情ももちろんあったけど、これからどうなるのだろうかといういうことで頭がいっぱいだった。

この世界ではこういうことが普通に起きるのだろうか、と幼いながら疑問に思わずにはいられなかった。

 

私はただYa-Ya-yahが好きだった。この人たちがデビューしたらもっとテレビで観られるのかなとかなんの疑いもなしに過ごしていた。

 

学校では、話題が新しいグループについて持ち切りにもなった。そういう流行りの類は一気に広まるものである。

みんなは知らなかっただろう。アニメの主題歌を歌う内の2人が、新たに結成されたグループに所属しているということを。

 

私の生活は変わらず続いた。

変わったことは、雑誌ではYa-Ya-yahではなく新たなグループのインタビューを見るようになった。しかし、幾分人数が多いので前ほど色々なことを知れなかった。

 

 

そのうち母親が好きだった人はソロ活動を始めた。CDやDVD、雑誌を買うことも減った。

「もうグループに彼が戻ることはない。ソロに反対なわけではないけど、6人で歌って踊っているのが好きだったな。」

 

そう話す母親の姿を見て、私は感じた。

人の気持ちは左右されやすくもある。メディアに出なくなると伝わるものもどうしたって必然的に減ってしまうものなのだと。そしてこちら側の気持ちだけではどうにもならないということを。

 

その時に私は悟った。

あぁ、Ya-Ya-yahももう観られないのだ、と。

いつかまた4人で並ぶことがあるかなとも考えてはいたけど、実際その可能性はすぐに消えた。

 

いつまで経っても私はどこか残された2人のことを考えていた。残されたという表現も嫌なのだけどそう見られているのも悲しかった。これはタブーなのだろうか。薮くんと八乙女くんは、当時何を考え、何を想い、何を悩んだのだろう。

 

彼らが語らない限り、知ることはできない。

 

ずっとずっとそう思っていた。子どもだった私にとってYa-Ya-yahの存在は予想以上に大きかったようだ。やはりアイドルは、すごい。

 

やぶひか。その存在が、どれ程のものか。

みんなから尊ばれ、愛されている。自分たちでもお互いが無くてはならないと語る。

色々なことがあっても、何を無くしても、その気持ちが一番だと思う。

数年前、それぞれが本音に近いものを話してくれたのであろう雑誌の文章を読んだ時、漸く心に引っかかっていた何かが少し溶けていく気がした。やぶひかについてはまたの機会に書きたい。

 

当時は、こんなばらばらな10人をひとつのグループにするなんてどんなことが起きるのか、想像もつかなかった。

 

 

そんな彼らも今年で10周年だ。

好きの在り方、成り方は様々である。

Ya-Ya-yahとHey!Say!JUMP、私はどちらにも感謝している。

 

みんな宿命や壁にぶつかってきたのだと今ならわかる。色々語ってきたが、これからも9人を応援していきたい。